開門神事とは


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西宮神社において毎年1月10日午前6時から始まる神事。正式名称は「十日戎開門神事福男選び」という。
1月10日午前0時にいったん閉門し、朝4時から大祭が執り行われ、えびす神を本殿にお迎えする。午前6時、表大門が開かれ、門から本殿前まで200mを走り、「えびす神が来臨されている本殿」に最も早く到達した人を祝福する儀式。

決勝点は、待ちかまえている神主に抱きついた時点であり、早い順に一番福、二番福、三番福となる。特に一番福をとった者が「今年の福男(女性の場合は、福娘ではなく福女)」と呼ばれることもある。
開門神事は女性でも参加できるが、距離や斤量などでのハンディキャップは設定されていない。2008年現在、女性で一番福〜三番福となった者はいない。

以前は門前に来た順にスタート位置を決められる暗黙のルールだったので、4日も前から泊まり込みで待っていた人もいたが、2005年以降は10日午前0時の閉門とともに参加者が門前に集合してくじ引きを行い、その番号順でスタート位置が決められる方式になっている。くじの「当たり」は108しかないので、外れるとほぼ自動的に「福男」にはなれない仕組み。

現在のように、先着3名を福男として認定するようになったのは1940(昭和15)年である。郷土史家などが調査をすすめているが、現在のところ1921(大正10)年が、記録に残っているこの神事の最初とされる。1935(昭和10)年は行われず、1946〜49年まで本殿が空襲で焼け出され中止されている。また、1966〜67年には場所取りをめぐるケンカが原因で神事が中止されている。

戦前〜戦後くらいはおもに地元の材木商・水産加工業・建設業などに従事する人が一番福をとったが、現在では全国から短距離陸上競技選手・陸上経験者・消防士の人が一番福をとる。

2004年、大阪市消防局の消防士が同僚と組み、他参加者の進路妨害を行ったことがマスコミやネット上で話題となったため、「一番福」を返上したという事件が起こった。その翌年から、トラブル防止のためにスタート位置を決める「くじ引き」が導入された。

●公式サイト
西宮えびす(西宮神社)

●関連サイト
遠い目をしていた、あの日の空。
荒川裕紀の世界 えべっさんに会うために駈ける
福男スプリンター吉田光一郎の公式HP

●関連書籍
西宮神社


●関連グッズ
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