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こんばんは はっちゃんです。今回のはっちゃんの【神輿みたまま】は7月 20日(日)におこなわれた神奈川県茅ヶ崎海岸の暁の祭「浜降祭」です。 はっちゃんは24時間神輿マラソン(?)の真最中です!! 【遠い道のり】 徳持を担ぎ終えた、我々は途中Rさん御自慢の纒を見せてもらったりしなが ら、浜降祭遠征グループの集合場所へ急ぎます。纒はRさんが21日月曜日に結 婚式で振るのだそうです。 集合は、最初首都高の大師インター午後10時だったのですが、途中でメンバ ーが増える事になり、車を乗り換えるため、川崎市内の公園脇に変更。稲毛か ら来るメンバーを待ちます。 メンバーがそろったのが11時を少々廻ったころ。浜川崎インターから一路茅ヶ 崎を目指します。8人乗りのRV車に6人ゆったりの車内。ビデオを見ながら 寛ぎます。 本当は車内で少々仮眠するつもりだったのですが、三社祭の宮出 しの時のバトルシーンばかりを集めたビデオとあっては寝てなんかいられませ ん。お祭りビデオもいろいろ有りますが、全巻これバトルと云うのもすごいも のがありますね。 【K副会長宅で】 目的地は茅ヶ崎市香川の諏訪神社の保存会のK副会長のお宅。到着は0時 少々廻ったころだったでしょうか?すでにK副会長のお宅では先についた各地 の同好会メンバーで大宴会が繰り広げられております。畳の部屋二部屋ぶち抜 きで車座になってビッチリですから30〜40人位いたんでしょうか。会員の方の 心尽しの手料理に酒がはずみます。あんまり飲み過ぎてはあとが大変なのでコ ントロールしながらグイグイ飲みます?!?!ナンノコッチャ?(^_-) Rさんが浅草で調達してきた焼き鳥も、机に並びます。さきほど「レディー R」も御相伴にあずかった分ですね。 主力の同好会ははっちゃん達も7月6日に御邪魔した極楽寺睦さんでした。 極楽寺睦さんの会長さんから、先日の祭の協力について、丁寧なお礼が述べら れました。 ここでも、バトルビデオの上演会です。三社祭は来たことがない人が多いよ うで、そのすさまじさに、ビックリの様子でした。「これは是非行きたいvsこ んな思いまでして担ぎたくない」と両極端の意見。まあそうでしょうねェ。 時間になって、極楽寺睦の会長さんから全員に、注意が有りました。「宮出 しの時は、氏子さん優先の事。K副会長、香川保存會の客人としてくれぐれも 節度の有るふるまいをするように。喧嘩は絶対御法度」等々。 【仕度】 香川諏訪神社の宮出しは、今年は午前3時とかで2時ちょっと前にK副会長 のお宅を出達します。はっちゃんの仕度は白の鯉口シャツに白の股引き、白足 袋です。基本的には白上下であれば構わないようです。 このあたりの同好会や、香川諏訪神社の氏子保存會の諸氏は、白の長いだぼ シャツを着ています。襟なし・前ボタン・長さは膝上.両脇に切り込みが入っ ています。同好会は背中に会の名前が入っていますし、氏子保存會は、背中に は赤で五葉の柏の紋と保存会の文字が入っています。ゆったりとした短めの中 国服のシルエットといったら叱られるでしょうか。あと大事なのは配られたタ オルで鉢巻をすることです。この色によって、担ぐ神輿を区別しています。な んせ34もの神社の神輿が集まるのですから、間違えて担いでいったら帰って来 れなくなっちゃいます。香川諏訪神社のタオルは黄色で「祝 浜降祭 香川実 行委員会」の文字入りでした。 【香川諏訪神社の神輿】 神輿は台輪の大きさで3尺位でしょうか。唐破風屋根ですが、破風部分が非 常に小さい、小唐破風と呼ばれている形です。この屋根は諏訪神社の御社もこ の形の銅板葺きでした。もちろん階のない平屋台です。 もっとも特徴的と感じたのは、普通の神輿の瓔珞を掛ける位置に、赤い網が 掛けられていたことです。一枚の網が神輿の四周を取り巻いて掛けられていま す。かなり目の細かい魚網の感じです。金箔貼りの華麗な神輿は、適度に緊張 させた赤い網にすっぽりと覆われ、網の外には鳥居と囲垣と榊があります。網 の下は囲垣の内側に納められています。網には神輿の各面に二房づつ、かわい い赤い房が架けられています。飾り綱の替りに白い晒をきっちりと巻いてあり ます。網のようにまかれた力綱からピョコンと飛び出した感じてついた鈴がか わいい感じです。駒札の替りは左右に赤い二重線がはいった白旗です。「香川 諏訪神社」の文字が入っています。 【おたち】 宮出しの時間となりました。会長の挨拶。各協力会の紹介。「祭道」も御紹 介戴きました。お神酒を戴き手拍子を打ってさあ神輿の御立ちです。もちろん 湘南どっこい担ぎ。江戸前から見るとうんとゆったりした2拍子の担ぎです。 箪笥の音に合わせて、ゆっくり、勢いよく担ぎます。境内で2〜3周練って、 急な階段を担ぎ降ろします。すぐ近くの香川公民館までは、小神輿も御見送り で一緒に渡御します。 ここの神輿は、頭を棒の中に入れる担ぎです。だから、神輿の左右の棒と、 担ぎ手の左右の肩が、普通の担ぎと、逆になります。はっちゃんは担ぐつもり と逆の棒に入ってしまい、入り直したこともありました。神輿にはいるときに 棒の下を潜ってから入らなければならないので、眼鏡や鉢巻が抜けそうになり ます。この担ぎ方を喧嘩担ぎと称した本もありました。昔は神輿をぶっつけた りしたのかもしれませんね。 【真夜中の渡御】 途中 JR相模線 香川駅前からは下寺尾の諏訪神社の神輿と連合渡御。並ん だり、前後になったりで渡御していきます。 時間は午前4時前。真っ暗な中を堤灯をつけた神輿がややゆっくり目の「ど っこい どっこい どっこい それ」の掛け声で渡御していきます。こんな時 間にもかかわらず、沿道には町の人が出ています。 神社を出てから約1.5km。香川地内のはずれの国道1号線にぶつかる手前 で、神輿をトラックに載せ、人はバスに乗り換えます。 バスが動き出した頃もまだまだ真っ暗でした。約30分の移動時間は貴重な睡 眠時間です。 【暁の祭】 この浜降祭は、暁の祭と呼ばれています。昔は前の日の夕方から担ぎ始めた 神社もあったのだそうです。今でも寒川神社の神輿を迎えにいく「お迎え」の 神社の神輿は、午前1時頃に「おたち」をするんだとも聞きました。 バスのなかで神輿の到着を待つ間に東の空が白み始めます。 再び神輿を担ぎます。約200m程で南湖の浜へ出ます。葉のついたままの青竹 で作られた鳥居を潜るとそこは神域。祭の場です。いまだ明け切らぬ朝の陽を 受けた神輿は興奮した担ぎ手によって、勢いよくもまれ、海のなかへまっすぐ に入っていきます。腰の辺りまで海に入ります。「どっこい そ〜れ どっこ いそ〜れ お〜れ そ〜れっ どした どした」掛け声が高降ります。 波も風もない静かな日でした。それでも、相模灘の大波が来ると神輿も担ぎ 手も一気に2〜3メートルも流されます。自然の力と神の力でしょう。 暗いうちから浜辺で待っていた沢山の観客の前で、今日一番の担ぎです。 当日の新聞によりますと、東京地方の日の出が4時40分。満潮4時15分で した。海中渡御の時は、夜明け直後。ほとんど満潮の時期と言うことになり ます。興奮のるつぼにいますから冷静な判断と記憶は全くないのですが、横か ら照らす朝の光りと、以外と深い海がその証なのでしょうか。 海で練った後、青竹と幟で示された、香川の神輿の指定場所に納めます。 すべての神輿が海のなかに入る訳ではありません。というより、海のなかに はいる神輿のほうが、ずっと少ないのです。ある神輿は、浜辺で気勢をあげ、 ある神輿はは砂浜を走り抜け、そしてある神輿は竹の鳥居をくぐってまっすぐ に自分の場所に進みます。でも担ぐ身としては、海中渡御をする神輿を担ぐ事 が出来て非常にうれしく思います。やっぱり海中禊がこの祭の原点と思うから です。 この日浜降祭に参加した神社は、寒川神社を筆頭として、34神社に登るよう です。(当日の「浜降祭宣伝部」の看板を数えました。)最後の神社が定めら れた位置についたのは予定を少々廻った6時過ぎでしょうか。これから神事が 始まります。 神事の間は貴重な睡眠時間と、濡れた衣類を乾かす時間です。ダボシャツと 股引きを脱いで浜辺の松に掛けて乾く間、はっちゃんは六尺ひとつで浜辺でグ ーグーです。少々の間でも眠っておかないと身がもちません。なんせ24時間神 輿、まだ11時間と少々です。 神事が終ってまた神輿を担ぎ始めたのが、午前7時半(?)。予定では6時50 分と聞いていましたから多少遅れ気味で進行しています。香川の神輿は下寺尾 の神輿等と一緒に再度海中渡御を行ないました。担いでいても焦れる位に浜を 練った後、海に入ります。なんせ掛け越えが「どっこい どっこい どっこい それ」から「はやく はいろう うみが まってる」なんて声がかかったくら いですから。 なんとか生乾きまでなった股引きとシャツですが、またびしょぬれです。 が、せっかくの海中渡御ですから。しかたないですよね。海中で充分に練った 後また竹の鳥居をくぐって南湖浜の渡御は滞りなく終了しました。 |
【「おかえり」の事】 朝とは言え、日曜日。渋滞の中をバスは香川まで戻ってきました。時間は8 時半位だったですかね。 保存会の諸氏が、神輿に水を掛けて洗っています。速く始末をしないとあっ という間に金具が錆びてしまうでしょう。 赤い網は少しは神輿に飛沫がかかるのを防ぐ役目もするかもしれませんね。 海に入らない寒川神社の神輿は瓔珞をつけて、綺麗な化粧綱の絞めていまし た。屋根は香川の神輿と同じ小唐破風でしたが。浅草宮本銘版をつけていまし た。 9時から「おかえり」です。 これから、来た途を戻って、神社まで帰らねばなりません。太陽はぐんぐん 登り、柔らかい朝日から、夏の暴力的な日差しになってきました。担ぎ手はほ とんど、白股引きを履いていますが、何人かは下は絞め込だけの人がいます。 はっちゃんも暑さに耐え兼ねて、股引きを脱がせてもらいました。下に絞め込 をしておくとこういうときに融通がききます。 夜中は一気に来た道ですが、帰りはちょっと行っては休憩。ちょっと渡御し てはまた一服です。はっちゃん達はなるべく寝るようにはしましたが、それで も、うとうととした程度で通算2〜3時間です。ほとんどの人が完全に徹夜で す。 暑い日差しのなか、消耗した体力では、続けての渡御はとても体が持ちませ ん。何箇所も接待していただきました。西瓜、ビール、ウーロン茶。ちゃんと したものも食べる様にするのだけれど、どうしても水気のものに手が出ます。 できたての「ところてん」なんてのも絶品だったな。(これは自前で買ったの だけど) 暑い、長い渡御を終えて、神社に帰りつきました。途中の公民館からはまた 小神輿が一緒です。今度は鳥居脇の急な坂道を登って境内に入ります。境内で 最後の力を振り絞り、神輿を一揉み。無事香川の浜降祭は終了しました。時刻 は12時半。朝は1時間半で行った道を帰りは3時間半かかったことになりま す。まあそんなもんでしょう。担ぎ手も減っていますし。 はっちゃんはこの後があるので、Zさん、Rさん達と分かれて、相模線香川 駅に急ぎます。 はっちゃん @NIIZA saitama QZM02610 でした。 |