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ひきつづき、はっちゃんの【神輿みたまま】三社祭日曜日の分です。 【1:30 ウェィクアップコール】 インターホンがプルプルプル。昨夜頼んでおいた目覚ましコールが来ます。 「え?夜中のイチジ半ですね。シチジじゃないんですね?」と念を押された 時間です。カプセルの梯子を降りて浴室へ。気を付けていても、ミシミシギシ ギシ音がします。寝てる人達御免なさい。 【1:40 浴室】 浴室で再度風呂に入り、髭をあたり、冷水をかぶります。頭、肩、腰、足、 右、左、7〜8杯位かぶって気と体を引き締め、絞め込みを絞めます。 鯉口シャツ、腹巻き、足袋、鉢巻き、最後に半纏を着て帯をきつく絞め、祭 り支度完了。 【2:00 表通り】 いつもならとっくに店を閉めているはずのラーメン屋、お好み焼屋が、店を 開けています。客もちゃんといます。ずっと三社祭が動いています。 【2:10 金竜小学校脇】 会長、代行達のいるキャンピングカーへ集合。続々祭道や他の会のメンバー も集まってきます。「おはようっす。」「ごくろうさっす」まずは朝のご挨拶。 【3:00 光月町内】 大通りに止めた車の脇で本日の祭道連合の統一鉢巻き(青いタオル)とワッ ペンが一人づつに配布。ことしは一の宮のワッペンです。 はっちゃんも眼鏡をはずし、最後の体制を整えます。 【3:30 国際通り】 祭衆が無言で、集合所を目指します。祭道メンバーは例年、浅草寺病院の角 が最終集合場所です。もうそのあたりには何千人もの祭野郎、祭娘が集合して います。 【4:00 今年のワッペン】 浅草寺病院角に集まった連中を見ていると、今年のワッペンの仕様がわかり ました。この仕様は毎年ぎりぎりまで極秘なのだそうです。 一の宮 西部町会です。色はピンクに近い赤 二の宮 南部町会です。色は金色に近い明るい黄色 三の宮 東部町会です。色は茄子紺 いづれも大きさは8CM×15CM。浅草神社の地紋が入り、浅草神社奉賛会の朱 印が押してあります。 いささか寒いのですが、じっと我慢して入場時刻を待ちます。 【5:00 入場】 各町会の旗を先頭に境内に入場します。入場ゲートが狭くなったところにお 巡りさんが何人もいて、襟に張ったワッペンをチェックしています。 指定のワッペンと違った宮の廻りにいて注意を受けている連中もいますが、 全体としては無事入場終了です。 去年は早くも神輿の上に乗って注意されたり罵声が跳んだりしていたのです が、今年は少なくとも一の宮に関しては非常に平穏な入場でした。 今年は一の宮なので鳥居の外に据え付けられています。 一の宮は浅草神社の三座の神輿で唯一、屋根の上に鳳が乗っています。延べ 屋根三社型、蕨手が屋根の下のから離れて出ている、平屋台の神輿です。 小鳥や勾欄、鳥居等は破損と危険の防止の為取り外され、胴体にしっかりと 晒が巻かれたお馴染みの姿にしつらえられています。 因みに二の宮、三の宮の屋根上には、擬宝珠が乗っています。 【5:50 宮出し開始】 浅草神社から御弊を授与され、本日の無事を祈って手拍子を合わせ、神輿の 総代が大きな拍子木を授与され、ちょっと早めに(5:55ごろ?)宮出し開始の 宣言が行なわれました。手拍子のあと壮絶なバトルの開始です。神輿が大きく 後ろにさがります。前棒に飛びつく勢いに押されて一気に後ろに押されるんで すね。その後神輿は人の勢いに押され、人は神輿の練りに巻かれ右へ左へある いは旋回し、ただただ怒涛の渦となります。 はっちゃん達青鉢巻き組みもまとまっていることもままならず、いつしか小 グループになって、神輿の廻りに散在しています。 【6:30 機動隊】 「こちらは浅草警察署長である。神輿の上に裸で乗っている、そこの君、神 輿の上に乗ることは、いわゆる迷惑防止条例違反である...云々。」恒例の機 動隊さんの御出馬です。神輿に上にやくざさんが乗ったときに排除すべくお出 ましになるのですが、駕輿丁の壁に守られて、上に乗った御兄さんは平気な 顔。廻りの我々が、安全靴でいやっという程足を踏まれて、「痛テテッ」 【7:00 一瞬のタイミング】 神輿の脇で虎視眈々、タイミングを狙っていたはっちゃんの前に一の宮が通 り過ぎようとしています。ホンのちょっと棒にすき間が存るように感じまし た。思う間もなく瞬間的に棒に飛びつきました。 そして棒に取りついたと思うその一瞬後、「この野郎」との罵声が飛んで、 気が付いた時には、はじかれて地面にとばされていました。青いタオルもとっ くにどっかへ飛んでいます。 【7:20 我に返って(1)】 「あっくそっ」と思い「何だ!何だ?」ともおもいつつ、人垣のなかへのがれ て、最初に思うことは「やった〜。棒に入れた〜。」でした。 しばらく喜んでいるうちに落ち着いてみると、なんか頭がズキズキ痛むんで す。「あ!そっか。おれは殴られ、蹴られたんだ。」こめかみの脇が擦り傷が できています。半纏の背中に泥が付いています。 普段なら殴られたことの方に関心がいき、怒ったり、怖くなったりするんで しょうが、この祭では、「棒に入れたんだから、多少のことはマッしょうがな いな」と思えてしまうことが不思議です。日常の生活と別の次元のバイオレン スな世界が支配しています。 【7:30 我に返って(2)】 これ以上のチャレンジは来年の楽しみにして、今度は観戦です。最初から鳥 居の外にいた一の宮、中にいた二の宮三の宮もう今はみんな鳥居の外の浅草寺 境内で、担がれたり、沈んだり、大きく廻ったりしながら、すこしずつじりじ りと、境内から各宮の出口の方向へ進んでいきます。 【8:00 宮出し終えて】 宮出しがあらかた終って、祭道の仲間は、境内をでてちょっといった、神輿 用品店の角で集合。仲間の無事を確認して、一部のメンバーは8:50からの馬一 町会の三の宮を担ぎに出かけ、それ以外は光月町会に戻って、朝食休憩です。 【9:30 町会神輿渡御】 うとうととするまもなく、町会神輿が上がります。昨日と同じ、奉賛者の家 の前で丁寧に一本ずついれていきます。御世話になっている町会さんの神輿、 交替しながらも一所懸命担ぎます。 【11:30 休憩昼食】 町会さんから御赤飯のおにぎり、お稲荷さんをいただきビール、つまみで一 服です。まだまだ長い日は続きます。 【12:00 昼寝】 金竜小学校前のマンションの入口。タイルの床にベタっと横になって昼寝。 日差しの暑さとタイルの冷たさが肌に気持ち良く、眠気を誘います。実の所は どんな状態でも横にさえなれれば眠れるんでしょう。 【13:30 午後の町会渡御】 午後も2時間ばかり町会渡御。 【15:30 本社渡御準備】 各愛好会の代表者が神酒所に集まり、本日の本社神輿の渡御について、注意 を受け、駕輿丁の印のピンクのリボンを受け取ります。 【16:00 同好会のミーティング】 「祭道」他の各同好会のメンバーが一同に会し、半纏の確認と、担ぎ方の大 筋についての、確認のミーティングです。段々雰囲気が盛り上がって来て、み んなの目が吊り上がってきます。 【16:15 一の宮接近】 千二西町会の担いだ本社神輿がゆっくりと、神輿の受け渡し場所に近づいて きます。担ぎ手はみんな道路に座って、待っています。祭道のメンバーの目が 一段とギラギラしていきました。 【16:20 一の宮光月町会渡御】 神輿が上がって、一斉に担ぎ手が神輿に突進します。「祭道」は後から入る 約束なので、神輿から2〜3列後ろで待機です。もちろん離されないように、 懸命に人垣を泳ぎながらです。指揮をする「支部長」の白扇が、頭上で止まっ たままです。前の会が入るのを待っているのです。 「祭道!あわてるな!きちんとまとまってろ!」支部長の声です。 【16:30 一の宮に突っ込む】 そのうち友好のN会が入り、直後に支部長の白扇が翻ります。「祭道!いく ぞ!」支部長の激が飛びます。「おっ〜!」まとまって体の大きいものを先頭 に棒に向かって突っ込んでいきます。大変な圧力です。はっちゃんは会長のす ぐ脇についていきました。 ホンの少しのすき間を見つけ、体を滑り込ませます。2分3分、あるいはた ったの1分かもしれません。猛烈な息苦しさと、喉の乾きを感じ、すぐ脇にい る「祭道」の半纏に「俺は出るからすぐ入れよ」とささやき体を抜きます。体 を抜くったって、それだけでももう大変なんですが。 神輿の前へ抜け祭道の連中に合同します。ほっと一息。ペットボトルの水が 旨いこと旨いこと。元気な連中は2度目のチャレンジ。はっちゃんはカメラを 取りだし、写真班に早変わり。もちろん昨今流行の、レンズ付きフィルムとい うやつです。 なお今回の本社神輿渡御で「祭道」の半纏が2枚、真っ二つに裂けてしまい ました。丈夫に作ってあるはずなんですが。 【17:00 渡御が終って】 町会さんの直会で、ビールをご馳走になり、御世話になっている町会の役員 さんや、町会の神酒所にご挨拶。解散です。 【祭が終って】 翌日、三社祭初参加のメンバーからメールが来ました。 >>ところで、本宮担ぐ時って人格変わりますよね?(^_^) そして はっちゃんの左目のパンダ模様、消えるまであと暫くかかりそうで す。眼鏡で誤魔化してます(^_^);; |